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よく分かる「高齢者歯科・訪問診療」

GUIDE
#05
はじめませんか 訪問診療

訪問診療と提供文書

亀井 綾子
このコラムの著者
歯科医療事務トータルサービス Lahaina
代表 亀井 綾子

訪問診療=文書提供というイメージがありませんか?

「訪問診療料を算定するということは第1回目の訪問診療の際に当該患者の病状に基づいた訪問診療の計画を定めるとともに、その計画の要点をカルテに記載すること」と決められています。つまり訪問診療を行っただけでは文書提供する決まりはありません。
文書提供は、歯科疾患在宅療養管理料(歯在管)を算定し、文書提供加算(10点)を算定した時に行います。
歯在管とは、在宅において療養を行っている通院困難な患者の歯科疾患の継続的管理を行うことです。この管理を行うことを患者さん等の同意を得た上で、管理計画を説明した場合に算定できます。
当該患者さんの歯科疾患の状況及び併せて実施した口腔機能評価の結果等を踏まえて管理計画を作成し、文書提供を行った時に文書提供加算を算定します。

在宅療養支援歯科診療所1の場合 320点
在宅療養支援歯科診療所2の場合 250点
その他の場合 190点
文書提供加算 +10点

訪問歯科衛生指導の場合は、どうなりますか?

訪問歯科衛生指導料(訪衛指)は、歯科医師の指示に基づき療養上必要な指導を行った時に月4回に限り算定できます。
実施した指導内容は、毎回文書により提供を行います。

1.単一建物診療患者が1人の場合(略称:訪衛指1) 360点
2.単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合(略称:訪衛指2) 328点
3.1及び2以外の場合(略称:訪衛指3) 300点

その他の提供文書

歯科訪問診療料2・歯科訪問診療料3を算定した場合であって在宅療養患者以外の患者さんに対して訪問診療を実施した場合は、歯科訪問診療を実施した日の属する月に、訪問診療を行った日時、歯科医師氏名を記載した文書を患者若しくはその家族又は施設職員のいずれかに提供し、写しを保険医療機関で保管します。
*月単位に実績表として文書提供します。(「歯科訪問診療実績表」記入例

まとめ

訪問診療料+歯在管 → 提供文書不要
訪問診療料+歯在管+文書提供加算 → 提供文書必要

訪問歯科衛生指導料 → 毎回提供文書必要

*管理計画作成に必要な項目(「歯と口・口腔機能の治療管理」記入例

  • ・全身の状態(基礎疾患の有無、服薬状況等)
  • ・口腔の状態(口腔衛生状態、口腔粘膜の状態、乾燥の有無、歯科疾患、有床義歯の状態、咬合状態等)
  • ・口腔機能の状態(咀嚼の状態、摂食・嚥下に状況及び構音の状況、食形態等)
  • ・管理方法の概要及び必要に応じて実施した検査結果の要点等

*訪衛指の提供文書に必要な項目(「訪問歯科衛生指導説明書」記入例

  • ・口腔内の清掃(機械的歯面清掃を含む)
  • ・有床義歯の清掃指導
  • ・口腔機能の状態(咀嚼の状態、摂食・嚥下に状況及び構音の状況、食形態等)
  • ・口腔機能の回復若しくは維持に関する指導
  • (注)外来の衛生実地指導とは違いプラーク付着状況を歯式により記載する必要はなし

訪問診療を行った時の管理料・指導料に対して文書提供を行うことは外来診療と同じです。訪問時間等を管理し、実績表として患者又は施設職員に文書提供を行うことは、複数患者に訪問診療を行う場合です。しっかり時間の管理を行い、忘れずに文書提供を行ってください。

次回は、居宅療養管理指導の関連書類と提供文書です。

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