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よく分かる「高齢者歯科・訪問診療」

GUIDE
#03
はじめませんか 訪問診療

訪問歯科衛生指導料の算定、どうしていますか?

亀井 綾子
このコラムの著者
歯科医療事務トータルサービス Lahaina
代表 亀井 綾子
訪問診療の現場では、摂食嚥下障害、口腔内乾燥、認知症等の患者さんへの専門的口腔ケアが求められるなど、歯科衛生士の存在は欠かせないものになっています。
そこで今回は、訪問歯科衛生指導料を算定するためのルールをお話したいと思います。

訪問歯科衛生指導料算定の概要

患者さん又はその家族に対して、歯科訪問診療を行った歯科医師の指示に基づき、療養上必要な指導として、患者の口腔内での清掃(機械的歯面清掃を含む)、有床義歯の清掃又は口腔機能の回復若しくは維持に関する実地指導を20分以上行なった場合、患者さん1人につき月4回を限度として算定します。
外来診療の歯科衛生士実地指導の場合、義歯は対象外ですが、訪問診療では対象となります。単なる義歯の清掃や口腔内の清掃ではなく、口腔機能の回復・維持を目的としたものであることに注意してください。

歯科医師の指示に基づいて行われるため、歯科訪問診療料を算定した日から1月以内に訪問歯科衛生指導料を算定します。ただし患者の状態が安定しているときは2月以内でも可能です。
つまり1月以内(状態が安定していれば2月以内)は、歯科医師が同行しなくても衛生士単独で専門的口腔ケアが行えるということです。

訪問歯科衛生指導料の算定区分

次に訪問歯科衛生指導料の算定区分について説明します。
訪問歯科衛生指導料は、月4回を限度に、同じ建物に居住する患者さんをひと月に訪問診療した人数によって算定区分が変わります。

1.単一建物診療患者が1人の場合(略称:訪衛指1) 360点
2.単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合(略称:訪衛指2) 328点
3.1及び2以外の場合(略称:訪衛指3) 300点
施設の場合
施設への訪問歯科衛生指導料の算定区分

※ひと月に同一建物で訪問歯科衛生指導を行っている人数で算定します。
この施設では、ひと月に11人指導を行っているので訪問衛生指導料は「3.1及び2以外の場合 300点」を算定します。

このケースでは、それぞれに300点を算定します。日にち単位で考えるのでなく月単位で考えてください。

居宅の場合

基本的には居宅の場合も同じ考え方ですが同一世帯(例えばご夫婦)は例外規定があります。
同じ家に住むご夫婦を同じ日に訪問して衛生士が口腔ケアを行い指導したとします。

居宅への訪問歯科衛生指導料の算定区分

※1つの患家に訪問歯科衛生指導料の対象となる同居する同一世帯の患者が2人以上いる場合は、患者ごとに「1.単一建物診療患者が1人の場合 360点」を算定します。

このケースの場合は、1回目 360点x2、2回目 360点x1、3回目 360点x1、4回目 360点x2となります。
1回目と4回目が328点x2ではないということです。(2. 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 328点)
例外規定があり少し混乱してしまいそうになりますが基本的には「同じ建物でひと月に訪問衛生指導を行った人数」で点数は算定するということです。

今回もご覧いただきありがとうございます。
最後にもうひとつ訪問診療で衛生士が行う処置をご紹介します。

在宅療養患者専門的口腔衛生処置(略称:在口衛)(1口腔につき)120点

  • ・歯科疾患在宅療養管理料を算定した患者に対して、月1回に限り算定する。
  • ・訪問歯科衛生指導料を算定した日は算定できない。
  • ・当該処置を算定した日の属する月において、機械的歯面清掃処置は別に算定できない。

こちらの点数は、衛生士が行う専門的口腔衛生処置に対する点数です。訪問歯科衛生指導料と日にちを変えれば算定可能なので使い分けをされるのはいかがでしょうか?

次回は、介護保険について解説します。こちらもご期待ください。

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