歯科医療の役割の変化
「治療中心型」から「治療・管理・連携型」へ
出展:厚生労働省ホームページ 歯科医師の資質向上等に関する検討会(平成31年1月30日 資料)
少子化の進行によって子ども自体が減少していること、また、う蝕減少で「歯冠形態の修復」という従来の「治療中心型」から、今後は高齢者に対する口腔機能の維持・回復に主眼を置いた「治療・管理・連携型」の比重が高まっていくと予想されています。
地域包括ケアシステムにおける歯科医療機関の役割
出展:厚生労働省ホームページ
歯科医師の資質向上等に関する検討会(平成31年1月30日 資料)
これまで「歯の形態の回復」がメインであった医療機関完結型の歯科医療から、地域の高齢者ケアという側面からの「地域完結型」へと変容しつつあることからも、歯科への通院が困難な高齢者を対象とした訪問診療体制の充実が必要とされています。
訪問診療の需給はアンバランスな状態
出展:2011年医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況(厚生労働省)
施設への訪問診療を実施している歯科診療所は、増加傾向にあります。一方、居宅への実施をしている歯科診療所は減少傾向が続いていましたが、やや持ち直しています。ただし、施設・住宅共に、割合は低いままです。
出展:厚生労働省ホームページ 中医協在宅医療推進会議(平成28年2月4日 資料)
要介護者はその9割が口腔ケアを必要としているにも関わらず、実際に受診した人は全体の27%。訪問診療の充実など、需給のアンバランスを是正する取り組みは急務です。
口から食べるために、口腔の健康は、QOLの向上を図り健康的に過ごす上で、欠かすことのできないポイント。
健康寿命を伸ばすためにも、高齢者に寄り添う歯科医療が必要です。