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「口腔の状態によって、将来介護が必要になるかどうかが変わる」。
最新の研究によって口腔の病気である歯周病が全身疾患に影響することがわかってきているなど、いま口腔ケアの重要性が強く認識され始めています。国民の28.4%が65歳以上の高齢者である日本においては特に、口腔ケアを考えることは、カラダの健康を考えることとイコールだといっても過言ではありません。

口腔ケアのイメージ

健康寿命の鍵をにぎる職業「歯科衛生士」

現代の歯科医療を支える医療従事者の中でも特に、歯科衛生士の数は2000年以降急速に増加しました。いまや歯科衛生士として活躍する人の4割以上を非常勤が占めています。さらに、一見長期的なキャリア形成は困難だと思われがちな非常勤の歯科衛生士の経歴年数はなんと平均で19.4年にもおよびます。
また、常勤・非常勤問わず、9割以上の人が「今後も歯科衛生士として働き続けたい」という意向を持っていることからも、歯科衛生士は“一生続けられる職業”だといえるのではないでしょうか。

平成11年と平成26年における歯科衛生士の常勤、非常勤の割合の推移

平成11年と平成26年における歯科衛生士の常勤、非常勤の割合の推移

ワークライフバランスを実現と働き方

一生続けられる要因を紐解く上で、キーワードとなるのが「多様性」です。たとえば常勤・非常勤にかかわらず勤務先を変わったことがない歯科衛生士は2004年以降、減少傾向にあります。勤務先を変更する理由としては「出生・育児」がもっとも多く、次に「結婚」が続きます。つまり、いずれもライフステージの変化がきっかけとなっているように、歯科衛生士は“生き方や暮らし方に合わせて”勤務先を選択していているのです。

ワークライフバランスのイメージ

医療全般にまで広がる歯科衛生士の業務領域

また、診療所や病院などといった勤務先も1箇所に限りません。統計によると、非常勤の歯科衛生士の中で“複数の”勤務先に勤務している人は半数以上を占めています。さらに、2012年の厚労省の調査では病院勤務歯科医師が12.2%いたのに対し、病院勤務歯科衛生士は4.8%しかいませんでした。ところが、2014年にはなんと病院勤務歯科衛生士が14.5%にまで急増したのです。歯科衛生士の業務領域が歯科領域のみならず医療全般で注目されるほど、病院歯科の変化は顕著になってきています。

平成26年における複数の勤務先に勤務する非常勤の就業先(直近1ヶ月)

平成26年における複数の勤務先に勤務する非常勤の就業先(直近1ヶ月)

TO BE CONTINUED IN OUR NEXT NUMBER.

いま広がりつつある多様な働き方。
その要因となるのは実は「環境の変化」だけはありません。
連載後編では、いま活躍する歯科衛生士の「心の変化」を紐解きながら
多様な働き方の真相に迫ります。

参考一覧:前編

  • ●総務省統計局.“統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-”.
    https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1210.html (参照2019-09-15)
  • ●公益社団法人日本歯科医師会. 健康長寿社会に寄与する歯科医療・口腔保健のエビデンス2015. EBM 集編集委員会 2015 p6,16
  • ●公益社団法人日本歯科医師会. HAPPY SMILE 2008年10月 vol.16
  • ●公益社団法人日本歯科医師会. “8020現在歯数と健康寿命”. テーマパーク8020.
    https://www.jda.or.jp/park/relation/teethlife.html (参照2020-02-05)
  • ●公益社団法人日本歯科衛生士会. 歯科衛生士の勤務実態調査報告書. 2015 p3-4,9-13,57,44-46

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